留学生の方へ(就労ビザへの変更)

2014年の就職状況を在留カードの変更許可申請から見ると・・・

2015年7月31日、2014年の留学生の日本企業等への就職状況と「技術」「人文知識・国際業務」の在留資格認定証明書交付について、法務省入国管理局から発表がありました。その発表によってわかることを下記にまとめました。

①「留学」から就労ビザへの変更は、まず許可される
  根拠:変更許可申請数14170人で、そのうち12958人が許可されている

②職務内容は翻訳・通訳が約25%、販売・営業が24%、情報処理が8%の順

③月額報酬は20~25万円未満が48%、20万円未満が32%、25~30万円未満が10%の順

 就職活動も大変ですが、就職後も大変です。たまには昔の友人と会って息抜きをしましょう。

 

 

就職の内定先が決まった

多くの場合「技術・人文知識・国際業務」ビザに変更申請することになります。

1.大学(短期大学含む)の卒業見込(卒業した)
  →大学で学んだ教育内容と仕事内容が一致していれば変更できます。
   一致していない場合でも、審査ではかなり幅広く取られているため、ず問題ありません。(例:文学部卒業生が営業職は可能)

 また、通訳と語学の指導についてはどのような学部出身の人でも就職できます。

2.日本にある専修学校の専門課程を修了見込(卒業した)
  →教育内容が専門的なので、大学と比べて仕事内容と一致する幅が狭くなります。

 注意)外国の専修学校は含みません。

   日本の専修学校でも、修了すると「専門士」を称することが認められる学校のみ含まれます。

3.大学、専修学校とも卒業せずに就職(=上記1.2.でない場合)

日本では時間制限なく就労ができません。よって、外国で働き経験を積んだ後で日本に来ることになります。年数は10年です。
 通訳、語学の指導、宣伝又は海外取引業務、デザイナー、商品開発など、外国文化についての知識が必要な仕事は3年の経験で取得できます。
 また、法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する試験に合格して資格をとれば経験年数は不要になります。

 


就職先が決まらなかった

・聴講生や研究生、留年などの方法で、学校に在籍できるようにしてください。そうすれば今までどおり「留学」ビザで在留できます。

・学校に在籍しない場合、学校に相談し、推薦文を書いてもらいましょう。そうすれば「特定活動」ビザ(就職活動)が取得できます。
  しかし、推薦文は学校ごとに基準があり、書いてもらえない場合もあります。
  また、このビザの期間は半年です(内定があればもう半年の変更ができます)。なるべく在籍を続けるようにした方が無難です。

 

・会社を建ててその社長となり「経営・管理」ビザを取得する。
  しかし、会社をつくるのは簡単ですが、それを経営し続けることは大変です。
  また、多くの場合は1年後に更新の申請があり、経営の実績が問題になります。本当にその仕事がしたいのなら応援しますが、お勧めしません。

 

・就労系のビザではなく、身分系のビザを取得できるようなことが、たまたまあった。
  →「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」(「家族滞在」)ビザを取得する
   ビザ取得のために結婚して戸籍を変えた場合、公正証書原本不実記載罪により懲役の場合もあります。
   手段と目的を取り違えないようにしてください。



在留資格変更許可申請書の書き方(「留学」ビザ→「技術・人文知識・国際業務」ビザへの変更申請)

 外国から就労する人を呼寄せる場合(=在留資格認定書交付申請)と異なり、申請人が日本にいるので、基本的には本人自らの申請になります。
しかし、本人任せにしてしまうと必要な提出書類が集まらない場合があります。例えば下記のようなものです。

会社登記簿謄本
 ②決算書コピー
 ③雇用理由書
 ④雇用契約書(内定通知書)

「雇用理由書」は 会社がなぜその人を雇ったのか、どのような仕事を任せたいのかを書いたもので、審査の上で重要な書類です。行政書士もこの書類の作成に最も時間・労力をかけます。
パスポートやビザと異なり、これらの書類は会社側が動かなければ収集できません。
また、申請書についても、記載内容のうち会社側しか知らない情報や署名する箇所があります。

 これらを考えると、会社側が本人に代わって作成し、本人には提出だけさせるようにしたほうが安全です。

 

それでは申請書を作成するまでの手順を記載します。

1.就職が内定した会社のカテゴリーを確認
 2.カテゴリーに従って添付資料を収集
 3.添付資料に従って申請書を記入

以上3つに従っていけば完成です。2のカテゴリーとは会社の規模・信用度によって4つに区分されたもので、添付資料の多さに違いが出ます。
 その基準は入国管理局ホームページ記載のとおりです。
 入国管理局HP(http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri07_00093.html)
 なお、カテゴリー2と3を分ける基準になる「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」とは毎年税務署に提出する下記の書類(A4用紙)のことです。

 

 

 

さて、在留資格変更許可申請書の書き方を、間違いやすいところだけ説明します。他にわからない点がありましたら、お気軽にご連絡ください。

 

 

 

上記が「申請人等作成用」1、2です。ここでは申請人についての情報を書きます。以下、赤い〇の数字ごとに注意点を書きます。

⑤「出生地」⑧「本国における居住地」は、市名までで足ります。
 ⑦現在の申請人の職業です。学生の場合は「学生」と記載、無職の場合は「無職(〇〇会社内定者)」などと記入
 ⑨日本での現在の住居地です。入管からの郵便物が届く程度の詳しさで記入してください。
  電話は自宅、携帯ともあればどちらも。なければ空欄です。
 ⑬在留期間は「3年」程度。たいていの場合は「1年」とされてしまうので、だいたいで結構です。
 ⑭変更の理由は「就職のため」でも結構です。しかし、審査上重要なポイントなので理由書を別に書くと良いです。その場合は「別紙記載」です。
 ⑮罰金刑でも記載します。犯罪を理由とする処分を受けた人全てが変更不許可になるわけではありません。正直に申告してください。
 ⑯日本にいる親族と同居者を記載します。ルームメイト(roommate)の場合は続柄に「友人(ルームメイト)」です。
  ここに記載しなかった親族がその後に申請した場合、あなたの申請との食い違いが指摘され、不許可となる場合があります。気を付けてください。
 ⑱卒業見込みの場合、卒業予定の年月の後ろに「見込」と書いておけばOKです。
  なお、大学卒業後、専門学校に行った人の場合、大学卒業にチェックをした方が良いです。
  (専門学校で学んだ知識を使って就職した場合でも同じ)
  そして、大学と専門学校の卒業(修了)証明書2つ+理由書にその事情を書いてアピールしましょう。
 ㉑職歴がもしあれば記入。仕事の内容も簡単に書いておくと良いです。
 ㉒在留資格認定証明書交付申請と異なり、内定先の会社は法定代理人にはなれません。
  よって、多くの場合(1)~(3)は空欄となり、その下の部分に申請人が署名+申請書作成年月日を記入します。
 ※多くの会社は「取次者」にもなれません。理由は、多くの会社は、地方入国管理局長から申請取次の承認を受けていないからです。

 

 

 

「所属機関等作成用」1、2です。ここでは会社についての情報を書きます。以下、赤い〇の数字ごとに注意点を書きます。

②申請人の勤務先が本店の場合は、「支店・事業所名」は空欄です(支店に勤務する場合はその支店名を記入)。
  (3)所在地(6)従業員数(7)外国人職員数は、主たる勤務場所についての情報です(×会社全体)。
 ③就労予定期間は「3年」「期限の定めなし」など記入。
 「申請人等作成用」1の⑬在留期間(=本人が希望する在留期間)との関係はありませんが、あまり差がないようにしておいた方が自然に見えます。
 ⑧人材派遣業以外では空欄で結構です。
 ※勤務先、代表者氏名の記名+押印は、通常の会社業務で使用している「○○会社 代表取締役〇〇」のようなゴム印と認印(角印)で結構です。
  申請書作成年月日も忘れず記入しましょう。